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経営通信2022年1月号「環境変化が著しい今だからこそ、ブレない経営を!」

環境変化が著しい今だからこそ、ブレない経営を!

人も技術も資金も「経営理念」によりはじめて真に生かされてくる

新型コロナ感染症の拡大で経営環境は大きく変化しました。これまでの経営が通用せず、どうすればよいのか迷っている経営者も少なくありません。その中では、目先の売上に惑わされ、単に「流行っている」「儲かりそうだ」などの理由だけで、普段なら取り組まない事業に手を出してしまい、その結果、自社のノウハウや技術、強みや特長を生かしきれず、苦境に追い込まれてしまうこともあります。
長年、存続している老舗企業は、その歴史の中で不況や経営危機を何度も経験しながらもそれを乗り越え、成長してきました。そこには「経営理念」や「経営哲学」がありました。
パナソニック(旧:松下電器産業)の創業者・松下幸之助氏は、「事業経営においては、たとえば技術力も大事、販売力も大事、資金力も大事、また人も大事といったように大切なものは個々にはいろいろあるが、いちばん根本になるのは、正しい経営理念である。それが根底にあってこそ、人も技術も資金もはじめて真に生かされてくる」と、経営理念の重要性を説いています。
また京セラの創業者・稲盛和夫氏も「経営理念によって、みんなが心の底から共感し、共鳴することができ、経営者も目的追及のため、一切の躊躇なく、全力で経営に打ち込むことができる」と語っています。
その京セラグループの経営理念は「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」です。ここには、お客様や社会の求めに応じて常に挑戦し、新しい製品やサービスを提供することが、会社の成長・発展、社員のいきがいや、やりがいといった心の豊かさの実現、社会貢献につながるという想いがあります。

利益はお客様の満足度を数値化したもの

中小企業においても経営理念を明確化し、それを追求することで安定経営を実現してきたところはたくさんあります。実験用の撹拌機・摩擦摩耗試験機を製造販売する新東科学株式会社(東京都千代田区)は、どんなに厳しい環境の中でも、毎年、利益を出し続ける経営を実現しています。
同社は、リーマンショックの際、売上が半分に落ち込みました。そのとき野村社長は売上重視から利益重視への転換を図りました。この意思決定の根底にあったのが「ユーザーに満足をお届けする」という経営理念だったのです。同社では、お客様の満足度を数値化したものが利益であると捉えます。つまり、利益重視の経営は同社の経営理念を実現するものであるということです。
リーマンショック後もこうした経営を続けてきたことで、昨今の新型コロナという環境変化の中でも、安定的な経営を続けています。
先行きの見えない今だからこそ、一度、自社の経営理念を見つめ直し、それを軸としたブレない経営の実践が必要です。また、経営理念を明確に掲げていない企業においては、「何のために創業したのか」「我が社の存在意義は何か」といった原点に立ち返った経営を行うことが重要になると考えられます。

出典:TKC事務所通信

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