skip to Main Content

横浜・神奈川で税務・相続・贈与・譲渡・会社設立の

ご相談は、ベイヒルズ税理士法人へ。

ベイヒルズ社労士事務所便り2021年9月号「雇用保険高年齢被保険者の特例とは?」「厚生労働省が『無期転換ルール』で初の実態調査結果を公表」

雇用保険高年齢被保険者の特例とは?

雇用保険法等の一部を改正する法律により、高年齢被保険者の特例に関する規定が令和4年1月1日から施行されます。それに伴い、令和3年7月21日に、「雇用保険法施行規則の一部を改正する省令」が公布されました。以下で、高年齢被保険者の特例の概要について紹介いたします。

◆現行制度
雇用保険法(昭和49年法律第116号)6条1項1号において「1週間の所定労働時間が20時間未満である者」については、雇用保険法の適用除外となっています(1事業所で週所定労働時間が20時間以上の者は適用)。複数の事業所で就労する場合は、それぞれの事業所ごとに適用要件を判断、労働時間は合算しません。

◆高年齢被保険者の特例とは
令和4年1月1日より、複数の事業主に雇用される 65 歳以上の労働者について、本人の申出を起点に、2つの事業所の労働時間を合算して、「週の所定労働時間が20時間以上である」ことを基準として雇用保険が適用されることになります。

◆制度の対象者(高年齢被保険者)要件
要件は次のとおりです。
① 2つ以上の事業主の適用事業に雇用される65歳以上の者
② 上記①のそれぞれ1つの事業主の適用事業における1週間の所定労働時間が20時間未満
③ 上記①のうち2つの事業主の適用事業(申出を行う労働者の1週間の所定労働時間が5時間以上であるものに限る)における1週間の所定労働時間の合計が20時間以上

◆高年齢被保険者の特例の申出
高年齢被保険者の特例の申出は、当該申出を行う者の氏名、性別、住所または居所および生年月日、当該申出に係る事業所の名称および所在地、当該申出に係る適用事業における1週間の所定労働時間などを記載した届書に労働契約に係る契約書、労働者名簿、賃金台帳等を添えて、管轄公共職業安定所の長に提出することによって行うものとされています。
公共職業安定所は申出の内容を確認し、本人および各事業所に通知します。なお、資格取得の場合は申出日に被保険者の資格を取得します。

◆事業主の留意点
事業主は、高年齢被保険者の特例の申出を行おうとする者から当該申出を行うために必要な証明を求められたときは、速やかに証明しなければなりません。また、事業主は、労働者が申出をしたことを理由として、労働者に対して解雇その他の不利益な取扱いをしてはなりません。

厚生労働省が「無期転換ルール」で初の実態調査結果を公表

◆「無期転換」について初の調査
厚生労働省は、「有期労働契約に関する実態調査」の結果を公表し、有期契約労働者の契約更新が通算5年を超えると無期契約を申し込める権利が発生する「無期転換ルール」(2013年4月施行の改正労働契約法により新設)の実態を初めて明らかにしました。調査は、昨年4月時点で5人以上を雇用している企業5,662事業所と、今年1月時点での労働者6,670人に対してそれぞれ行われたものです。

◆約3割が無期転換申込権を行使
調査結果によると、有期契約労働者を雇用している事業所の割合は41.7%でした。そのうち、2018~2019年度に無期転換ルールによる無期転換を申し込む権利が生じ、その権利を行使した人の割合は27.8%、無期転換を申し込む権利を行使せず継続して雇用されている人の割合は65.5%でした。また、無期転換を申し込む権利を行使した人の割合を事業所の規模別にみると、1,000人以上の事業所が39.9%、300~999人の事業所が22.2%、100~299人の事業所が22.3%、30~99人の事業所が17.1%、5~29人の事業所が8.6%となりました。従業員数が多い事業所ほど、無期転換の権利を行使する割合が高くなっています。

◆無期転換を希望しない理由は?
一方、有期契約労働者に対する調査では、無期転換の希望の有無について「希望する」と回答した人の割合が18.9%、「希望しない(有期労働契約を継続したい)」が22.6%、「わからない」が53.6%でした。無期転換を希望する理由は、「雇用不安がなくなる」が最も高く、「長期的なキャリア形成の見通しや、将来的な生活設計が立てやすくなる」、「賃金・労働条件の改善が期待できる」などが続いています。また、希望しない理由は、「高齢だから、定年後の再雇用者だから」が最も高く、次いで「現状に満足」、「意味がない」となっています。

◆4割が「無期転換ルール」を知らない
有期契約労働者が労働契約法における無期転換ルールに関して知っている内容(複数回答)について、問われた内容のどれか1つでも知っている人の割合は38.5%でした。知っている内容については、「契約社員やパート、アルバイト、再雇用者など呼称を問わず、すべての労働者に適用される」と回答した人は68.9%と最も高く、次いで「契約期間を通算して5年を超えても、労働者から「申込み」を行わなければ無期転換されない」が51.9%、「無期転換ル-ルが適用されるのは、2013年4月1日以降に開始(更新)された、有期労働契約である」が46.0%でした。一方、「無期転換ルールという名称は聞いたことがある」と回答した人は17.8%、「無期転換ルールについては何も知らない・聞いたことがない」が39.9%と、4割の人が制度そのものを知らないことがわかりました。
無期転換ルールが新設されて8年が経ちますが、制度について十分に認知されているとは言えないのが現状です。厚生労働省では3月から、無期転換ルールの見直しをテーマとする検討会が始まり、議論を重ねています。有期契約労働者と企業がお互いにルールの内容を理解し、ルールが適切に運用されることが望まれます。

【参考】
厚生労働省「令和2年有期労働契約に関する実態調査(事業所調査)」PDF
同「令和3年有期労働契約に関する実態調査(個人調査)」PDF

PDFはここからダウンロード

Back To Top